同じことを様々な角度から取り組んでみる
2026年01月09日 09:44

同じことを繰り返す、と聞くと退屈に感じる人は多い。
だが本当に退屈なのは「同じこと」そのものではなく、「同じ見方」のまま続けることだ。
角度を変えれば、同じ景色は別の表情を見せる。
むしろ、人生の伸びしろは“角度”に眠っている。
たとえば、仕事で行き詰まるとき。
多くの場合、努力が足りないのではない。
努力の方向が固定されている。
正面から押して動かない扉は、蝶番側から引けば開くかもしれない。
資料を作るのが苦手なら、文章を磨く代わりに図にしてみる。
説得が難しいなら、結論を語る前に相手の不安を先に言語化してみる。
結果は同じ「伝える」でも、入口を変えるだけで空気が変わる。
学びも同じだ。
参考書を最初から最後まで読むだけが勉強ではない。
要点を一枚に要約する。
人に説明する。
例題を自分で作る。
音声にして通勤中に聞く。
インプットとアウトプットの比率を変える。
理解とは、情報を増やすことではなく、視点を増やすことだ。
ひとつの知識に複数の触れ方を用意できたとき、それは自分の血肉になる。
人間関係でも、角度は力になる。
相手を変えようとして疲れるより、「自分の関わり方」を変えるほうが早いことがある。
言い返す代わりに質問する。
結論を急がず、沈黙を一拍置く。
相手の言葉を要約して返す。
たったそれだけで、衝突は対話に変わる。
相手が変わらなくても、関係性は変えられる。
大事なのは、視点を変えることを“敗北”だと思わないことだ。
角度を変えるのは逃げではない。
目的を捨てずに手段を変える、しなやかな執念である。
同じことに、別の道具で取り組む。
別の時間帯にやってみる。
別の順番で試す。
すると、昨日まで硬かった現実が、少しだけ柔らかくなる瞬間がある。
正面突破だけが誠実さではない。
続けるために工夫すること、結果のために視点を増やすこと、それこそが本物の粘り強さだ。
同じことを、様々な角度から。人生を動かすのは、根性の量ではなく、角度の数である。