後悔なしに生きる
2026年01月07日 09:55

「後悔なしに生きたい」と願うのは自然なことだ。
けれど、後悔をゼロにする生き方を追いかけるほど、人生はかえって窮屈になる。
なぜなら後悔とは、失敗の印ではなく“自分が本気で願っていた証拠”でもあるからだ。
問題は、後悔があることではない。
後悔が「言い訳」に変わることだ。
後悔には二種類ある。
ひとつは「やってしまった後悔」。
もうひとつは、静かに長く残る「やらなかった後悔」だ。
前者は時間とともに薄れることが多いが、後者は、年齢を重ねるほど重くなる。
なぜなら“もしも”が増えるからではない。
“本当はできたはず”という自分への評価が、じわじわと心を削るからだ。
では、後悔なしに生きるとはどういう意味か。
それは「いつも正解を選ぶ」ことではなく、「自分で選んだと胸を張れる選び方をする」ことだ。
結果が思うようでなくても、選んだ理由が誠実なら、人生は折れにくい。
ここで必要なのは、気合ではなく質問である。
「これは誰の期待を満たすための選択?」
「一年後、今日の自分に感謝するとしたら何をする?」
「怖いのは失敗?それとも、挑戦しないまま終わること?」
問いは、他人の声を静めて、自分の本音を浮かび上がらせる。
そして最後に、後悔を遠ざける最小の習慣がある。
それは“先送りしない約束を一つだけ持つ”ことだ。
大きな決断でなくていい。
会いたい人に連絡する。
学びたいことの本を一冊買う。
健康診断を予約する。
たった一つでも「今日やった」と言える行動は、人生の舵を自分の手に戻してくれる。
後悔なしに生きるとは、完璧に生きることではない。
迷いながらも、自分に嘘をつかない回数を増やすことだ。
もし今日が、未来のあなたから届いた一通の手紙だとしたら
——そこには何と書かれているだろう。
「今のうちに、これだけはやっておいて」と。
あなたは、その一行を、今日実行できるだろうか。