ギターだと思っていた荷物は、三味線だった
2026年10月10日 11:13

昨日の午前9時30分、一人の若い男性が楽器ケースを預けに来られました。
私はそれを見て、「ギターにしては、少し変わった形のケースだな」
と、ちらりと思いました。
しかし、そのことはすぐに忘れ、いつものように大切に保管しました。
午後7時を過ぎた頃、彼が荷物を引き取りに来られました。
そこで初めて、私がギターだと思い込んでいた楽器が、実は「津軽三味線」だったことを知りました。
少しお話を伺うと、私はたちまち彼の生き方に引き込まれました。
競争相手が少ない場所を選ぶ
彼は、以前お笑い芸人として活動していたそうです。
そのため、人前に立つことや、通りを歩く人たちの視線を浴びることに抵抗はありません。
現在は、プログラマーとして会社に勤務しています。
しかし、会社から受け取る給与とは別に、もう一つの収入を得る方法を身につけたいと考えました。
そこで思いついたのが、路上ライブです。
ただ、ギターを演奏する人はたくさんいます。
「同じことをしても、多くの演奏者の中に埋もれてしまう。
それなら、演奏する人が少なく、見た目にも格好いい三味線を選ぼう」
そう考えた彼は、津軽三味線を習い始めました。
この発想が、とても面白いと思いました。
やりたいことを始めるだけでなく、競争相手が少なく、自分が目立てる場所を考えて選ぶ。
これは、仕事や商売にも通じる大切な視点ではないでしょうか。
2時間で1万円を超える投げ銭
津軽三味線を習い始めて約1年半。
彼は、大阪・難波にある橋の上で、初めて路上ライブを行いました。
すると、思いがけないことが起こります。
わずか2時間の演奏で、1万円を超える投げ銭が集まったのです。
「時給5,000円を超えてるやん!」
私は驚かずにはいられませんでした。
それから彼は、週末になると三味線を抱え、さまざまな場所で路上ライブを行うようになりました。
もちろん、毎回同じように投げ銭が集まるとは限りません。
暑い日も寒い日もあるでしょう。
立ち止まってくれる人が少ない日もあると思います。
それでも彼は、自分で考え、自分で選び、実際に行動しました。
そして、その行動を新しい収入と可能性につなげています。
もっと上手くなり、もっと先へ
彼は、力強い目で私にこう話してくれました。
「もっともっと上手くなって、もっと稼げるようになります」
その言葉には、迷いがありませんでした。
誰かに与えられた道を歩くだけでなく、自分の強みを考え、自分で新しい道をつくっていく。
その姿に、私は大きな刺激を受けました。
彼は、Instagramで三味線の演奏を発信しています。
アカウント名は、@konatsu_shamisenです。
街角で津軽三味線を演奏しながら、会社員とは異なるもう一つの人生を切り開こうとしている若者です。
ぜひInstagramをフォローして、彼の挑戦を一緒に応援してください。
いつか多くの人が彼の演奏に足を止め、その名前を覚える日が来ることを、SOHO BOX 北浜から願っています。