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第3の時間

2026年05月28日 09:49

私たちは日々、家庭という「第1の時間」と、職場という「第2の時間」の間を絶え間なく往復しています。


役割や義務に追われる中で、いつの間にか「自分自身」がどこかへ置き去りになってはいないでしょうか。


今、ビジネスパーソンや起業家に求められているのは、そのどちらでもない、純粋に自分を回復させ、次の一歩を整えるための「第3の時間」を自らの手で設計することです。


1. 休息を「回復という名のタスク」にする


多くの人は「休むことは怠けることだ」という誤解を抱きがちですが、真実は正反対です。


休息とはより良く働き、より良く生きるために不可欠な活動であり、いわば「回復という重要な作業」なのです。


特に、15分から20分程度の短時間の睡眠(パワーナップ)は、ランチ後の脳のぼんやり感を解消し、午後の生産性を劇的に向上させる戦略的な選択となります。


この「第3の時間」に質の高い休息を組み込むことで、私たちは再び、目の前の課題に向き合う活力を得ることができます。


2. 「不足している未来」から「今」へ帰還する


私たちは気づけば「いま」を生きているつもりで、まだ見ぬ「不足している未来」を追いかけ、もっと早く、もっと多くと、自分を追い込んでしまいがちです。


しかし、時間にしがみつくほど、人生は不思議なほど硬くなってしまいます。


「第3の時間」の役割は、こうした焦燥感から一度離れ、「今、コントロールできるもの」に集中することです。


禅語の「雲収山岳青(雲が晴れれば、鮮やかな山の姿が現れる)」が示すように、不安や執着という心の雲を取り払うことで、物事のありのままの姿を見つめる「観自在」の力が養われます。


3. 環境が「心のスイッチ」を切り替える


自分一人で「第3の時間」を確保するのが難しいとき、環境の力を借りることは極めて有効です。


例えば、山や海岸といった落ち着いた静寂が流れる場所へ身を置くこと。それだけで、脳は自然と日常の喧騒から切り離されます。


自宅でも職場でもない「第3の場所」で過ごす時間は、自分の行動(身)、言葉(口)、心(意)を一致させる「身口意(しんくい)」を整える絶好の機会となります。


この一致こそが、揺れ動く毎日の中で自分を支える「静かなコンパス」となるのです。


「いつか時間ができたら」と、自分を大切にする時間を先延ばしにしてはいけません。


後悔とは、自分が本気で願っていた証拠でもあります。


「第3の時間」を持つことは、決して贅沢ではなく、長く走り続けるための知恵です。


最初から完璧な形を求める必要はありません。


まずは1日30分でも、自分を主役に戻すための「空白」をスケジュールに書き込んでみてください。


誠実な一歩の積み重ねが、やがてあなたのビジネスと人生を、揺るぎない確かなものへと変えていくはずです。