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格と箔の違い

2025年08月31日 11:55


日本語には似ているようで異なる意味を持つ言葉が数多く存在しますが、「格」と「箔」もその代表例の一つです。


これらの言葉は、どちらも人や物事の価値や品位を表現する際に使われますが、その本質的な意味合いには重要な違いがあります。


「格」が示す本質的な価値


「格」は、その人や物が本来持っている内在的な品位や価値を表します。


「格が高い」「格式ある」「格調高い」といった表現で使われるように、生まれ持った資質や長年の修練によって身につけた品格を指します。


この「格」は、外見や肩書きではなく、その人の人格や実力、教養の深さから自然に滲み出るものです。


茶道の家元や書道の大家、学者や芸術家など、その道を極めた人々が持つ威厳や品位は「格」そのものです。


これは一朝一夕で身につくものではなく、長い時間をかけて培われる本質的な価値なのです。


「箔」が生み出す外的な輝き


一方、「箔」は外的な要素によって付加される価値や権威を表します。


「箔を付ける」「箔が付く」という表現が示すように、学歴、肩書き、経歴、所属団体などによって得られる社会的な価値を指します。


例えば、有名大学を卒業する、大企業に就職する、権威ある賞を受賞する、著名人と交流があるなどの要素が「箔」となります。


これらは確かに社会的な評価や信頼性を高める要素ですが、その人の本質的な価値とは必ずしも一致しません。


両者の関係性と現代社会での意味


理想的なのは「格」と「箔」の両方を兼ね備えることですが、現代社会では「箔」のみに頼りがちな傾向も見られます。


しかし、真の尊敬を集めるのは、「箔」に裏打ちされた「格」を持つ人物です。


外的な価値だけでなく、内面的な品格も併せ持つことで、人としての真の価値が認められるのです。


この二つの言葉の違いを理解することは、自分自身の成長においても重要な指針となります。


「箔」を求めることも大切ですが、それと同時に内面的な「格」を磨き続けることが、人生をより豊かにする鍵となるでしょう。